変わるものだね
夏休みへの意欲
生徒さんの中にW君という高校2年生の男子がいます。
W君は小学校のころから野球に夢中で、今でも高校の野球部で毎日汗を流しています。
先日W君のお母さんから、夏休みは野球部の合宿やその他の行事で忙しいので英語のレッスンはお休みさせたいとの連絡がありました。
私は承諾し、W君に「8月はお休みだね」と確認したところ、「夏休み中に一人で勉強したいので、何か良い問題集を紹介してほしい」との発言がありました。
私は最初耳を疑いました。ちょっと前まで、レッスンに集中できない宿題はやってこない、のW君です。
そんな前向きな依頼をしてくるなどとは到底想像できませんでした。
正直「どうしちゃったのだろう?」と不思議な気持ちで一杯でした。
どうしちゃったの?
確かにここ2~3カ月で読解力は急速な進歩を見せました。
ボキャブラリーに未だ難はあるものの、品詞分解や基礎文法は理解出来ていて英検2級クラスの英文の読解はほぼ出来ており、随分と進歩したものだと関心はしていました。
先週などは学校の定期試験で前日一睡していないにも関わらず、私の「今日は帰っていいよ」とのささやきを断り「最後までできます」と言って、睡魔とたたかいながらレッスンを受けていました。
以前、あまりにも眠そうなので「10分間だけ寝なさい」と言ったところ、そのまま何度も起こしたにも関わらず机にうつぶせたまま最後まで起きなかったあのW君ですよ!
あまりの変わりようにびっくりするのも当然かと思います。
目標をもつこと
何が彼を変えたのかといろいろ考えてみました。
思い当たるのは数カ月前から「○○大学の××学部に行きたい」と自分の進路に関して明確な意思表示をし始めたことかもしれません。
今の実力ではまだまだ難しい難関大学の名物学部です。
どういう理由であるかは不明ですが、彼の意思は強いみたいです。
また、以前は学校の試験の後に「どうだった?」と聞くと、大抵は「楽勝ですよ!」と無謀な空威張りでしたが、最近は「今までの中で最低でした」とやけに謙虚な感想が聞かれるようになりました。
実際学校の試験も難しくなり、評価も厳しくなったかもしれませんが、いろいろな要因が合わさって彼の学習に対する態度に変化が現れたのだと思います。
教えることの妙味
生徒さんたちを指導していて最大に喜びを感じるのはまさにこの瞬間です。
生徒さんが自分自身にまっすぐと向き合いながら、現実を初めて知り、方向性を定めていく、これこそが教えることの妙味だと思います。
彼が志望する学部に合格するだけの英語力をつけてあげることと、途中であきらめないように帆走していくのは私にとっても大きなやりがいです。
