NY駐在⑥
何考えているの?
案の定、上司からストップがかかってきました。
彼らからすると、未だ売り上げも小さいのに、飛行機代やホテル代などの費用ばかりが膨れるだけのやり方は、会社全体の損益がきびしい中とても容認できるものではなかったのです。
私たちには、何となくでしたが自信がありました。
「香港人のお客さんには広東語で、台湾・中国のお客さんには北京語で、そして韓国のお客さんに韓国語で、それぞれの店頭で商品の内容や使い方をしっかりと伝えることができたなら、お客さんは納得して商品を使い始めて満足感を感じられるであろうことを」
「売り上げも利益も絶対に上げる」

との条件で何とか上司を説得し、私たちは英語の国アメリカで、アジア人のお客さんの開拓を増進させるために、ついに多言語による営業教育活動に舵を切り始めたのでした。
ほとんど女工哀史?
私は中国語も韓国語も全くの頓珍漢で、私自身が忙しくなることはありませんでしたが、営業担当のAEの女性たちの仕事量は、おそらくそれ以前の2倍以上にはなっていたと思います。
何しろ、東京の本社から提供される商品や教育に関する英語での膨大な情報を広東語・北京語・韓国語に彼女ら自身で翻訳して教育マニュアルをつくり、それを満足のいく説明ができるよう何度も言語別のロールプレイングを行い自分のものにし、店頭を訪問しながらトレーニングを続けていくのです。
それも、それまでのように自分達の近場の店だけでなく、西海岸のAEはLA,SF,シアトル、はたまた、アリゾナまで、東海岸のAEはNYを起点に、ボストン、シカゴ、ワシントンDC、はたまた、アトランタまでの行脚を毎週繰り返すのでした。
AEたちがよくもったものだと、感謝の気持ちで一杯でした。
さて、その結果ははたして?