NY駐在⑨
発想の転換
当時、NYやLAの旗艦店ともいえる高級デパートでそれなりの化粧品コーナーを作ると、大体2千万円くらいはかかっていたと思います。
売上トップの化粧品メーカーにはデパートかららのサポートもありましたが、S社にはそんな温情はかけられず全額負担だったと思います。
我々アジア部門の化粧品コーナーにかけられる費用は減価償却で年間2千万円程度でした。
そんな金額では何件も改装することはできませんでした。

そこで無い知恵を絞り以下のような方法を取ったのでした。
①豪華である必要はなく、汚くなくてこざっぱりした化粧品コーナー作りを目指そう。
②店舗に合わせた化粧品什器(カウンターや棚)ではなく、大量生産の廉価な標準什器をつくり、その什器に合った店作りをしてもらおう。
③費用の半分は得意先に負担してもらおう。
反発にも負けずに
いくらチャイナタウンやコリアンタウンの店とは言え、店ごとに採寸し、店の広さやレイアウトにあった什器を作っていたら、それはかなりの金額になってしまいます。
それを標準タイプを量産しコストをさげ、それに合うようお店の改装工事をしてもらおうというのですから、得意先だけでなく社内からも反対の意見がでました。
「同じ什器だったらどの店も同じに見えてしまい他店との差別化ができない!」のご意見には、
「日本の商店街で隣り合っている化粧品とは違って、広大なアメリカでは隣の化粧品までは何十キロも離れているからno problem!」と言って反論し、
「店はそんな負担をするわけがない」という意見には、
「半分負担してくれなかったら、一切店舗改装のお手伝いはしません!」と無茶苦茶な理屈で切り返しました。